千石涼太郎
「北海道ワインツーリズム」推進協議会のウエブサイトをご覧いただき、ありがとうございます。
わたくしには協議会発足に際し、ふたつの思いがございます。
ひとつは、ワインツーリズムを「人と人とのぬくもりある出会いと、ふれあいの場にしたい」ということと、ワインツーリズムという新しい旅を提案することによって、「訪れる側とお迎えする側双方のマナーやホスピタリティ」を向上させていきたいということです。
スローライフが求められている時代でありながら、いまも景色や街並みを眺め、名物を口にし、お決まりのお土産を買うだけの、ありきたりで雑な観光スタイルが残っているために、「その土地が持つ魅力を存分に感じること」のないままに、お帰りになっているように感じられます。
それは道外からのお客様だけでなく、道内の皆様が旅行した場合でも同じです。
広大なブドウ畑を見ながら、ワインを一杯。そんな贅沢な時間はいかがでしょうか?
生産者と語り合い、ワインやワイナリーを通して、食や農業について考えてみたり、ブドウ畑を眺めながら、道産のレアなワインに舌鼓を打ってみませんか?
ワインツーリズムは、人と人の素敵な出会いを生み出します。地元の方と、あるいは同行した人たちとのふれあいのなかで得られる幸福感、北の大地に立っているという実感が、きっと人生をより豊かなものにしてくれることでしょう。
そして、心の交流のなかで、マナーやルール、エチケットやホスピタリティの大切さに気づいていただければと願っています。
ふたつ目は、ワインやワイナリーに関する優良な道産品や地域情報の発信を通じ、地域振興、活性化へと結びつけたいという思いです。
北海道にはまだまだ気がつかないだけで活かせる素材も技術もたくさんございます。ちょっとしたアイディアや組み合わせを考えるだけで、新たな商品づくりも充分に可能です。ワインにふさわしい関連製品の開発と生産スタイルが生みだし、普及させるために、推進協議会は多くの方々のお知恵をお借りして邁進したいと思います。
多くの道産品と出合った皆様からの「いいものはいい、直すべきところは直してほしい」が生産者に還元され、日々レベルアップしていくプロセスを楽しみたいとも思っています。
そして、道外からの皆様に限らず、道民の皆様にも「北海道には、こんないい町が、こんないい場所があったんだ!」「住んでみたい!」と思っていただけたら幸いです。
ワインファンの方のみならず、多くの関係者と意見交換しながら、たくさんの方の共感と理解が得られるようなワインツーリズムに発展するよう努力していく所存です。走り出したばかりの未熟な組織ではありますが、日々成長して参りますので、皆々様には、ご支援、ご鞭撻をお願い申し上げます。
2009年4月
「北海道ワインツーリズム」推進協議会会長
千石涼太郎 Ryotaro Sengoku
プロフィール
小樽市生まれ。ノンフィクション作家・エッセイスト。大学卒業後、出版社勤務を経て執筆活動へ。1996 年「やっぱり北海道だべさ!!」、1997年「県民性の謎」を皮切りに、地方文化と県民性、北海道を主なテーマとした著書を多数執筆。小樽ふれあい観光大使、北海道愛好者ネットワーク“いんでない会”会長。「北海道ワインツーリズム」推進協議会会長。長年の東京生活を終え、現在は札幌市中央区在住。
2009年4月に新刊本『がっつり北海道だべさ!!』刊行。

